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症状、疾患

胸が痛い(胸痛)

心臓病の特徴的な症状は、動いた時・坂道を登る時に胸の圧迫感(締め付けられるような感覚)があり休めば治るといった症状です。同時に、首の圧迫感や肩の痛み、歯が痛い、冷や汗がでるなどの症状があれば、より心臓の病気が疑わしいので検査をおすすめします。
息切れがあるため、今まで歩けていた散歩道や階段で休むようになった、家の階段を上った後に息が苦しい感じがするといった症状も心臓の病気が疑わしいです。
その他、胸が痛い症状については、大動脈が裂ける病気(大動脈解離)や肺の病気などが隠れている可能性があり注意が必要です。胸痛の感じ方は様々あり、ズキッとする・チクチク・キリキリ・ピリピリなどと表現されます。こういった症状がある時でも、心臓病かどうか確認いたしますのでご相談ください。

息が苦しい(息切れ、息がしずらい、酸素が足りない感じ)

歩くだけで息苦しくなる、階段や坂道で息が荒くなる、こうした息切れは心疾患や肺疾患によって起こることがあります。特に、寝ている間に息苦しさを感じて横になれず、座ると呼吸が楽になる症状(起座呼吸:きざこきゅう)は、心不全の症状ですので、早めの受診をおすすめします。

動悸がする(脈が飛ぶ、脈が乱れる、脈が早い)

動悸を感じる際には、脈を測定しましょう(自己検脈)。手首関節の少し下の拍動を感じる場所で1分間の脈拍を測定します。脈拍の回数が1分間に50〜100回であれば正常範囲です。脈が飛ぶ、途切れる、リズムが不規則、脈が早いといった場合は不整脈の可能性があります。当院では、24時間装着するホルター心電図検査や7日間装着する心電図機器などがあり、動悸の原因をみつけるための検査を行っています。

足がむくむ

靴下の痕がつく、足がむくんで靴が入りにくくなる、急に体重が増える、顔やまぶたがむくむといった症状は心臓や腎臓などの病気が隠れている場合があります。すねや足の甲を強めに指で圧迫するとへこんだ痕がしばらく残るなどで気づくことがあります。心臓病を早期発見する重要なサインです。
片足だけがむくむ場合は深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)という、足の静脈に血栓ができる病気の可能性があります。当院では下肢静脈エコー検査を行っており足の静脈に血栓がないか確認することができます。

歩くと足が痛い

歩くとふくらはぎや太ももあたりに痛みが現れ、休むと数分で痛みが改善するという症状は、足の血管が細くなっている可能性があります。下肢閉塞性動脈硬化症という疾患は、主に下肢の比較的太い血管が動脈硬化により徐々に詰まってきて血液の流れが悪くなる病気です。症状は、整形外科疾患でもみられるため、整形外科治療で改善が見られない場合には、この疾患を考慮する必要があります。当院では、下肢の血流が十分に流れているかどうかをABI(足と腕の血圧比)検査やCT検査で確認することができます。
下肢の血管の狭窄や閉塞により、歩行時に足が痛む症状(間欠性跛行)がある場合、外来での心臓リハビリをおすすめします。また、侵襲的な治療としては、カテーテル治療や外科的なバイパス術が選択肢となります。足の痛みや狭窄部位、閉塞部位の長さなどを詳しく確認し、適切な治療法をご提案いたします。

気を失った(前失神、失神)

目の前が真っ暗になる・血の気が引くような感じがする(前失神)、気を失って倒れていた(失神)、倒れる際に手をつけずに怪我をした、といった症状を繰り返す方には、一度心臓の検査をおすすめします。このような失神の場合には意識が回復し通常に戻ることが多いため、倒れた際の状況を詳しく聞き、必要な検査を行います。
最も多い原因は、自律神経の異常による神経調節性失神(迷走神経反射)です。一時的に自律神経が異常をきたし、血圧が下がることで意識を失うことがあります。大抵の場合は放置で問題ありませんが、症状が繰り返される場合などは自己判断せず、まずは医療機関を受診してください。

血圧が高い

高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて高い状態が持続することです。高血圧を放置すると、血管の壁に過度なストレスがかかり、動脈硬化が進行し、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの血管系の疾患を引き起こす可能性があります。血圧が高いかどうかを確認するためには、まず定期的に血圧を測定することが重要です。治療としては、まず生活習慣の改善から始めることや適正な体重を維持するための食事と塩分の摂取量の制限、適度な運動を心がけることが含まれます。

健康診断の異常

心臓に関する健康診断で、血圧が高い、コレステロールが高い、胸部レントゲン写真に心拡大が見られる、心電図に異常が見つかるなどの場合、当院で心臓の二次検査を行っています。二次検査の結果を会社や病院に提出する場合は、書類を作成しますので持参してください。

心臓の血管の病気(狭心症、心筋梗塞)

心臓は全身へ血流を送り出すポンプの役割を果たしています。その心臓に栄養や酸素を届ける血管を冠動脈(かんどうみゃく)といい、動脈硬化が進行すると冠動脈が狭くなり、胸痛が出現する狭心症や冠動脈が詰まってしまう心筋梗塞を発症する可能性があります。
心臓の血管が狭くなる動脈硬化は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満、ストレスなどが原因とされています。これらのリスクを指摘されたことがある人は、日頃から健診を受けてチェックしましょう。胸が痛い症状を認めた場合には、医療機関を受診しましょう。当院では冠動脈CT検査を行っており、心臓の血管に病気(動脈硬化)がないか確認することができます。
狭心症は、薬物療法がまず試みられる治療法ですが、薬物療法でも生活の質が改善しない場合には、冠動脈インターベンションが有効です。当院では、より細いカテーテルを用い、手首の血管の橈骨動脈アプローチで検査や治療を行い、患者さんの負担を少なくしています。検査についての詳細は、ホームページのメニューボタンから「カテーテル検査・治療」の項目をご参照ください。

不整脈

脈が飛ぶ、途切れる、リズムが不規則、脈が速いといった症状が現れる場合、不整脈の可能性が考えられます。動悸がある際には、早めに外来を受診し心電図を行うことで、不整脈の有無を確認できますが、直ちに受診できる状況であることはまれです。
不整脈の診断方法としては、24時間装着するホルター心電図や7日間装着する心電図モニター(Heartnote)があります。これらの検査により、日常生活の中での不整脈の状態を記録し、診断が可能です。不整脈の種類によっては、血液をサラサラにする薬や不整脈を抑える抗不整脈薬を処方する場合もあります。
当院では、脈が遅い(徐脈)や失神などの症状がある場合にはペースメーカー治療を行っています。また、脈が速くなる病気に対しては、不整脈の原因となる異常な回路や興奮を発生させている部位を焼灼するカテーテルアブレーションという治療法を行っています。
治療についての詳細は、ホームページのメニューボタンから「カテーテル検査・治療」の項目をご参照ください。

心不全

心臓は、全身に血液を送り出すポンプの役割を果たしていますが、心筋梗塞や心臓弁膜症などさまざまな心臓の疾患によって、このポンプの機能に障害が生じる状態を心不全と呼びます。 心不全は、急性心不全と慢性心不全の2つに分類され、急性心不全は突然の呼吸困難を引き起こし、迅速な治療が命を救うため、できる限り早急な治療が必要です。 一方、慢性心不全では、軽い身体活動でも息切れや動悸が現れ、疲労感が増し、咳や痰、むくみ、夜間の息苦しさなどの症状が現れ徐々に悪化する場合は、早めの医療機関の受診をお勧めします。慢性心不全の治療は、主に薬物療法に重点を置いています。心臓を保護する薬や体内の水分を排出する利尿剤などを組み合わせることで、再入院や死亡リスクを減らし、生活の質を改善します。

心臓弁膜症

心臓は4つの部屋(右心房、右心室、左心房、左心室)に分かれており、それぞれの部屋の入口と出口には、血液の逆流を防止するための弁があります。これらの弁が何らかの原因によって異常をきたすことで機能が低下します。
原因を特定する検査として、心臓超音波検査(心エコー)が有用です。弁の狭窄度や逆流の程度を確定し、重症度を判定し、治療方針を決定する上で必須の検査となります。特に、大動脈弁と僧帽弁での弁膜症の発症が多く、大動脈弁狭窄症や大動脈弁逆流症、僧帽弁閉鎖不全症は臨床的に問題となることが多いです。
弁膜症の診断を受けたが自覚症状がないという場合でも、定期的な超音波検査(半年から1年ごと)のフォローアップが推奨されます。重度の弁膜症では、外科的手術(弁形成術や弁置換術)が必要ですが、近年ではカテーテル治療も可能になり、治療の選択肢が増えています。治療法は患者ごとの状態や背景因子などを慎重に考慮して選択されます。

心臓、大血管術後(外科)

当院では、冠動脈バイパス術や心臓弁膜症の手術、ステントグラフト術など、心臓や大血管に関連する手術を受けた患者の血圧管理や心不全管理を外来で行っています。また、手術後に日常生活での運動に不安を感じる方や、足腰の筋力が低下したと感じる方には、外来での心臓リハビリを推奨しています。当院には、心臓病を抱える患者に指導を行うことができる心不全療養指導士という専門資格を持つ理学療法士(リハビリの専門家)が在籍し、安心して元の生活に戻れるようサポートを行っています。
また、症状に急激な変化が起こった場合には、迅速に手術を受ける病院との連携をし、適切な治療を受けられるようサポートしています。

心筋症

心筋症は心臓の筋肉に影響を与える病気であり、徐々に心臓の機能が低下していく疾患です。主に拡張型心筋症と肥大型心筋症の2つに分類されます。これらの疾患には遺伝的な要因も関与しており、心臓病の家族歴を確認する必要があります。検査としては、心臓超音波検査(心エコー)を行い、心臓の大きさや心筋の厚さ、心筋の収縮状態を評価します。また、原因不明の心筋症が疑われる場合は、長崎大学病院の循環器内科を受診していただき、詳細な検査が行われます。

下肢閉塞性動脈疾患

歩行時に足が痛む症状(間欠性跛行)がある方は、足先への血流が低下している下肢閉塞性動脈疾患の可能性があります。これは、足の血管が動脈硬化により狭窄または閉塞することで血流が悪くなる病気です。放置すると、足の先への血流が低下し、下肢壊疽に進行し、最悪の場合は足の切断が必要になる可能性があります。当院では、ABI(足と腕の血圧比)検査を行い、足先の血流に問題がないか検査することができます。
この病気の原因である動脈硬化のリスクを減らすためには、禁煙や薬物療法(抗血小板薬、血管拡張薬、脂質改善薬など)のほか、運動療法も行います。また、当院では、外来心臓リハビリを積極的に推奨しており、患者の健康状態や生活の質を向上させるための支援を行っています。症状の改善が乏しい場合は、下肢血行再建術(カテーテルによる血管内治療やバイパス術など)が必要となります。

生活習慣病

高血圧症

高血圧とは、様々な要因により動脈に強い圧力がかかった状態で、そのまま放置して時間が経過すると動脈硬化が進み、心臓病(狭心症や心筋梗塞など)、腎臓病(腎不全など)、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)を引き起こすリスクが高まります。
クリニックや病院で測定した血圧が、収縮期血圧(最高血圧)130mmHg以上あるいは拡張期血圧(最低血圧)が80mmHg以上、または両方が130/80mmHg以上の場合、高血圧と診断されます(高血圧治療ガイドライン2019)。
高血圧そのものには症状がありませんが、こうした重大な病気の原因となりますので、健康診断などで血圧の高さを指摘された時は、放置せず早めに医療機関を受診してください。

脂質異常症

脂質異常症(高脂血症)とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が多く異常な値を示す状態です。脂質異常症の多くは生活習慣が原因で起こり、食事、運動不足などが積み重なって発症するとされています。放置すると、血管内に脂質が溜まって動脈硬化をおこし、心筋梗塞や脳梗塞といった重篤な病気になる恐れがあります。多くは、健康診断の異常で指摘されることが多いので、症状がないからといって安心せずにご相談ください。

メタボリックシンドローム

ぽっこりお腹がでている人は注意が必要です。お腹周りのウエスト周囲径が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。内臓脂肪が過剰にたまっていると、高血圧症や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を併発しやすくなります。動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気になる危険性が高まります。当院では、腹部CTスキャンで内臓脂肪面積を測定することができ、より正確な状態を知ることができますので、気になる方はご相談ください。

動脈硬化

血液を身体の隅々に送っているのが「動脈」で、体内でできた老廃物を回収しているのが「静脈」です。その大切な「動脈」の壁が厚くなったり、硬くなったりして本来の構造が壊れ、働きが悪くなってしまう状態を「動脈硬化」と呼んでいます。動脈硬化が進行すると、動脈の内側の壁にコレステロールが蓄積し、血管の狭窄や閉塞を引き起こします。これが起こる血管の部位によって、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、下肢の動脈閉塞性疾患などが発生します。心臓や血管疾患は、早期発見が重要です。当院では、動脈硬化を評価する検査として、ABI検査(下肢動脈の評価・血管年齢)や頚動脈エコー検査などを行います。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS サス)とは、文字通り 眠っている間に呼吸が停止したり(無呼吸)、普通の半分くらいの呼吸(低呼吸)に減少したりする病気であり、これによって日常生活に様々な障害が引き起こされます。患者自身はほとんど気づかない目覚め(脳波上の覚醒)が起こり、睡眠の質が低下し、日中の眠気が生じます。また、睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中に酸欠状態になるため、少ない酸素を全身に供給しようとして心臓や血管に負担がかかり、様々な生活習慣病の合併症を引き起こす可能性があります。
寝ている間にいびきが大きい、息が止まっている、日中に眠気がある、夜間に頻繁にトイレに行く、朝起きると喉が乾いているなどの症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。まずは、簡易SAS検査を受けることで、自宅で無呼吸の有無を測定することができますので、確認してみましょう。

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